「真空調理の父」谷孝之の真空調理ポータルサイト

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真空調理の基礎知識

(6)真空調理を上手に活用するために

6)よくある間違い勘違い
 「真空包装機やスチームコンベクションオーブン、ブラストチラーなど高価な機器を購入して、真空調理を導入したけど、料理がうまく仕上がらない」という声を聞くことがあります。
 詳しく事情を聞いてみると、大半がごく初歩的な認識不足や感違いに起因するもので占められています。たとえば、真空包装時の脱気が不十分だったり、パックした際の食材の厚みが大き過ぎたために、いくら加熱しても芯まで熱が届かないといった類です。
 そこでそうしたトラブルを防止するために、真空調理を行う際に必ず守って欲しい代表的なポイントを以下に整理しておきます。ぜひ、しっかりとご確認ください。
必ず守って欲しい「真空調理導入17のポイント」
1.真空包装に関するポイント
①真空包装には必ず食品加熱用フィルムを使用する。
②脱気が十分行われている(99.9%)ことをきちんと確認する。(パックした食品が水が浮かぶ場合は、脱気が不十分)
③真空包装の際は、原則として食材を3cm以下の厚みで均一にし、表面積を大きくする。(但し、ローストビーフなどの調理は、この原則に当てはまりません)
④基本的に硬い食材は小さく、軟らかい食材は大きめに切って、ムラなく加熱できるよう工夫する。
⑤フィルムの中面はアルコールスプレーによる殺菌を行わない。
⑥フィルムの内面に塗布されたくっつき防止の粉は、無害なので除去する必要はない。
⑦真空包装は使用する食材をよく冷ましてから行う。
⑧食材にワインや日本酒などアルコール分を加えた時は事前に気化させたうえで真空包装する。
⑨軟らかい食材を真空包装する際には、食材が崩れないよう大気圧の戻り調節や工程をスキップさせて調整する。
⑩真空包装時には気圧の低下により、低温でもフィルム内での沸騰が起こるが、殺菌効果は無いことを理解しておく。
2.加熱調理に関するポイント
①スチームコンベクションオーブンで加熱する際は、必ずスチームモードで行う。(オーブンモードで温度を上げても加熱効果は不十分)
②真空調理ならではの低温加熱効果を活かすため、オーバークックには十分注意する。
③野菜と肉や魚を一緒に加熱調理する場合は、温度設定は野菜優先を原則とする。
④加熱温度は、食材の中心温度で管理する。
3.冷却保存に関するポイント
①急速冷却する際は、事前に流水でアラ熱を取ってからブラストチラー等に入れる。
②急速冷却および冷蔵・冷凍保存は、食材の中心温度で管理する。
③冷凍保存された食品を再加熱する際には、流水やスチームで解凍してから加熱調理を行う。