「真空調理の父」谷孝之の真空調理ポータルサイト

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真空調理の新たな貢献

広島県食品工業技術センターが開発した「凍結含浸法」など、真空調理のこれからの可能性を紹介します。

 これまでにないおいしさの創造や、調理作業の生産性と食品衛生の向上など、真空調理の多彩なメリットを活用してフードサービスの革新に取り組むお店や企業、施設はここ数年着実に増え続けています。
 さらに近年、私たちが直面する社会的問題の解決や改善に果たす真空調理の大きな可能性が、大きくクローズアップされ始めています。
 その代表的なテーマが、病院や介護施設における「災害時のより良い食事提供システムの構築」と「おいしく安全・安心な介護食・嚥下食の開発」の2つです。
 これら2つのテーマは、高齢化が更に加速するわが国においては、今後は施設内での対応にとどまらず、在宅高齢者をも視野に入れた対策が強く求められることから、真空調理の役割は一段と重く、大きくなるものと予測されます。

病院・介護施設の災害時対策
 僅か16年の間に阪神・淡路大震災、中越大地震、中越沖地震、東日本大震災を始めとする災害を続けざまに経験した私たちが、早急に取り組まなければならない重要課題の1つが「被災者への食事提供体制」の確立・整備です。
 中でも、災害弱者としてまっ先に支援の手を差し伸べるべき入院患者さんや介護施設に入所する高齢者で普通の食事を食べることが困難にな方々に、 いかにして特別食や介護食・嚥下食の提供を確保するかは、極めて重要な課題です。
 最近、このテーマに取り組むさまざまなプロジェクト関係者の間で急速に関心と評価が高まっているのが、真空調理を始めとする新調理システムの効用です。
 中でも真空調理の場合
①3日~6日サイクルで前倒し調理された料理が、安全にチルド保存されているため、冷蔵庫の電源が確保されていれば被災当日からでも提供が可能。
②料理は全て真空包装されているので、そのままお湯に入れて加熱でき、プロの調理師が不在でも温かい食事をおいしく安全に提供できる。
③個食包装しておいた料理は、お皿や容器に移し替えなくてもそのまま食べることができるため、食器の洗浄作業が不要で水の節約にもつながる。
④ビタミンや栄養成分を溶出させることなく、密封状態で調理された料理は栄養価も高く、バランスの取れた栄養補給による疲労回復や健康維持に貢献。
 など、傑出したメリットをもたらします。
 実際にも、中越地震における立川綜合病院(長岡市)や東日本大震災でのみやぎセントラルキッチン(宮城県利府町)などは、真空調理とクックチルの導入によるメリットを実体験し、セミナー・研修会等で報告レポートを実施。多くの関係者の関心と共感を得ています。
 参考までに、あるエネルギー企業が主宰するコンソーシアム活動の中で、病院ならびに介護施設の栄養士、大学教授、建築設備設計士、防災士等のメンバーが作成した 「前倒し調理を想定した週間作業工程」プランを以下に紹介します。
前倒し調理を想定した週間作業工程